Monday, July 17, 2006

株主総会の権能

株主総会の権能[編集]日本株主は実質的な会社の所有者であり、その株主からなる株主総会にあってはおよそ会社に関することであればいかなる事項についても決議できる(株主総会の万能機関性)とも思えるが(1950年(昭和25年)改正以前の商法はそのように規定していた)、企業取引における意思決定の迅速さの要請から、株主総会の決議事項は商法および定款の定める範囲に制限されることになった(旧商法第230条ノ10)。もっとも、株主において迅速な意思決定を放棄するのは自由であるから定款に定めることで会社の本質に反しない限りにおいてその権限を拡大させることもできる。

なお、会社法においては、同法施行前の株式会社に相当する会社(取締役会設置会社)については旧商法においての規定がそのまま引き継がれたが(295条2項)、同法施行前の有限会社に相当する会社(取締役会を設置しない会社または特例有限会社)については、株主総会の決議事項についての制限はない(295条1項)。

諸国アメリカやドイツ、フランスの株式会社においても株主総会の権能については日本と同様である。

招集手続旧商法においては、原則として、取締役会の決議に基づいて代表取締役が招集するのが通常であったが、会社法においては(取締役会の設置自体が任意となったため)取締役が招集するとのみ規定されている(会社法296条3項)。株主に出席の機会と準備の時間を与えるため、会日より2週間前に招集通知を発しなくてはならない(会社法299条1項、旧商法第232条第1項)。

開催場所は、旧商法第233条の規定で、本店(本社)の所在する市区町村か、隣接する市区町村に限られていたが、会社法においては定款に規定すれば日本国内どこでも開催可能になった(298条1項1号)。(大阪に本社のある会社が東京で株主総会を開催することも可能)。ただし、上記のとおり、会社法施行規則の規定により、株主総会の開催場所につき理由説明を要する場合があるため注意が必要である。

6か月前より総株主の議決権の100分の3以上の株式を有する少数株主も会議の目的、招集の理由を書面で取締役に提出して招集請求ができる(会社法297条1項、旧商法第237条)。なお、保有期間の要件は定款で短縮可能である。招集請求後に取締役が株主総会の招集を怠った場合は裁判所の許可を得て株主自ら総会を招集することもできる(会社法297条4項)
特に株主数の多い株式公開会社の場合、会場としては会社社内の施設(大会議室、本社工場の体育館など)や社内に広いスペースが取れない場合には、広いスペースが確保できる近在大型ホテルの宴会場、イベントホールなどで行われることが多い。